契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
ニコッと笑って尋ねたら、和也が手に持っていた紙袋を掲げてみせた。
「美味しい日本酒をもらったから、おすそ分け。それで、なんでこんな遅いの? また推し活? あまり遅くなるイベントはやめた方がいいよ。最近このへん、痴漢が出るって噂だし……って、今日はやけにめかし込んでない?」
和也は勤務先の大学病院の近くのマンションに住んでいるのだが、休みのたびに実家に戻ってくる。
「実は今日、華子さんのお孫さんに会ってたの」
和也にはいつも華子さんのことを話していて、名前だけは知っている。
「華子さんて、推し活仲間の?」
「そう。彼女のお孫さんが警察官でね」
斗真さまに似ている柊吾さんの顔を思い浮かべニンマリしていると、和也も興味を持ったようで「へえ、どんな人?」と聞いてきた。
「すっごい美形の男性」
「え? 女の人じゃないの?」
玄関前で素っ頓狂な声をあげる和也に、人差し指を立てて注意する。
「しっ! 声が大きい。近所迷惑だよ、和也」
「美味しい日本酒をもらったから、おすそ分け。それで、なんでこんな遅いの? また推し活? あまり遅くなるイベントはやめた方がいいよ。最近このへん、痴漢が出るって噂だし……って、今日はやけにめかし込んでない?」
和也は勤務先の大学病院の近くのマンションに住んでいるのだが、休みのたびに実家に戻ってくる。
「実は今日、華子さんのお孫さんに会ってたの」
和也にはいつも華子さんのことを話していて、名前だけは知っている。
「華子さんて、推し活仲間の?」
「そう。彼女のお孫さんが警察官でね」
斗真さまに似ている柊吾さんの顔を思い浮かべニンマリしていると、和也も興味を持ったようで「へえ、どんな人?」と聞いてきた。
「すっごい美形の男性」
「え? 女の人じゃないの?」
玄関前で素っ頓狂な声をあげる和也に、人差し指を立てて注意する。
「しっ! 声が大きい。近所迷惑だよ、和也」