訪れたのは、ほんの少しの甘い予感
私、白凪のこと意識してるってこと?
それって私が白凪のこと好きとかそういう …?
頭の中がぐるぐると回り出す。
でも、何故だろう。
好きかもしれないって気づいたのは今のはず。
そのはずなのに、ずっと前から白凪のことが好きだったみたいな不思議な感情。
答えのない疑問に頭を悩ませていると部屋の時計が目に入る。
「って、うわぁ!もうこんな時間!?」
結局、私が大広間についたのはそれから20分近くすぎた頃で。
そして待ち構えていたのは、ちょっと冷めた朝食と目元が全然笑っていない、むしろ恐怖すら覚える笑みを浮かべた白凪だった。
(その場にいたほかのメイドと執事たちが少し怯えた表情をしていたのが、ほんとに申し訳なかった...。)