だから聖女はいなくなった
ユリウスはとても誠実な騎士であった。
神官長もユリウスの態度に免じて、今回の件は大事にしないと約束した。それでも今後は、王族主催の催し物への参加について考えさせてほしいと口にする。
ユリウスはその言葉を国王に伝えると言い、王城へと帰っていった。
それからしばらくして、王妃から謝罪が届いた。
神官長もそれには気分をよくし、ミレイナに今後も王族とよい関係を築くようにと命じる。
ミレイナはその言葉に従った。従うしかなかった。
それからというもの、何かしら用があって王城に行くときは、ユリウスが護衛についてくれた。
どうやら彼は、聖女の護衛を命じられたらしい。とても名誉であると、口にしていた。
閉鎖された空間の中で、ミレイナが知り合える異性というのは限られている。たびたび彼の優しさと誠実さに触れ、ユリウスに惹かれないわけがなかった。
それでもその気持ちを踏みとどまらせていたのは、やはり聖女という立場があるため。
けれども、そう思っていたのはミレイナだけでなかったようだ。
二人は、人の目を盗んで、二人切りで顔を合わせるようになる。
神官長もユリウスの態度に免じて、今回の件は大事にしないと約束した。それでも今後は、王族主催の催し物への参加について考えさせてほしいと口にする。
ユリウスはその言葉を国王に伝えると言い、王城へと帰っていった。
それからしばらくして、王妃から謝罪が届いた。
神官長もそれには気分をよくし、ミレイナに今後も王族とよい関係を築くようにと命じる。
ミレイナはその言葉に従った。従うしかなかった。
それからというもの、何かしら用があって王城に行くときは、ユリウスが護衛についてくれた。
どうやら彼は、聖女の護衛を命じられたらしい。とても名誉であると、口にしていた。
閉鎖された空間の中で、ミレイナが知り合える異性というのは限られている。たびたび彼の優しさと誠実さに触れ、ユリウスに惹かれないわけがなかった。
それでもその気持ちを踏みとどまらせていたのは、やはり聖女という立場があるため。
けれども、そう思っていたのはミレイナだけでなかったようだ。
二人は、人の目を盗んで、二人切りで顔を合わせるようになる。