ごじうおん
お兄ちゃんが1人暮らしをすると聞いたとき
不安がる両親を尻目に、飛びあがる程嬉しくなった。


それから……

キャッチボールもせずに、使い走りにもされず
フォークソングを聞くこともなく。
のんべんだらりと、毎日を過ごした。




数年後、三日月の夜。

お兄ちゃんは突然戻ってきた。
< 23 / 61 >

この作品をシェア

pagetop