ごじうおん
次の日。

俺の煙草買ってきて、と言われた。
お金無いから、と私は渋った。

グローブを引っ張り出し、キャッチボールに誘ってきた。
体がだるい、と私は断った。

風呂場で、今は懐メロになったフォークソングを歌っていた。
五月蠅い!と私は怒った。


その度に、怒鳴る代わりに「ごめんな」とお兄ちゃんは謝った。
その言葉は、無暗に何処かにグサリと刺さった。



その次の日。

お兄ちゃんは居なくなり、両親は慌てて警察に行った。

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