秘密の彼氏は、私にだけ甘すぎる


「この窓際の席、人気あるみたいだから。念の為、予約しておいた」

「あっ、ありがとう」


翔也の優しさに、私は胸が温かくなった。


* * *


「ふーっ。お腹いっぱい」


私が注文したオムライスは卵がふわふわとろとろで、とっても美味しかった。


さすが、お店の人気No.1メニューだ。


「お待たせ致しました。こちら、食後のデザートになります」


しばらくして店員さんが、デザートを運んできてくれたらしい。


「あれ? 私、デザートなんて注文してな……えっ」


店員さんが私の席に置いてくれた、ケーキやアイスが乗ったプレートには、チョコを使ってメッセージが書かれていた。


【 Happy 1st Anniversary! 】
(1周年おめでとう!)


「この度は、おめでとうございます。どうぞ、ごゆっくりお過ごしください」


店員さんが去っていくと同時に、私は隣の翔也を見る。


「今日は俺と理帆が付き合って、ちょうど1年という大事な日だからね」

「翔也……」

「いつもありがとう、理帆」

「ううん。私のほうこそ、ありがとう」


嬉しすぎて、涙腺が緩む。


「あと、俺からこれを理帆に」

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