最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
「三人で何してるんだ? 望乃さん、早くおいで」
「あ、はい」

 呼ばれて返事をすると、杏くんが驚愕(きょうがく)の表情になる。
 本当に柊さんが私を呼んだってことに驚いているみたいだ。

 まあ、これなら誤解もされないよね?
 とりあえずは良かった、と思って柊さんの部屋に向かうと、杏くんは「俺も!」と声を上げる。

「俺も一緒に話を聞く! そいつと兄さんを二人きりになんてさせられるか!」
「ええぇ?」

 まだ噛みついて来る杏くんに私は困り果てたけれど、柊さんはそうでもなかったみたい。

「……そうだね、杏にも一緒に聞いていてもらおうかな」

 少し考えてからそう言って、柊さんは杏くんと紫苑くんも部屋に招き入れた。

 ええ⁉ 二人も一緒に話を聞くの⁉
 ただでさえなんて説明をすればいいのか分からないのに、事情を知らない二人も一緒に話を聞くとか……。
 本当にどうすればいいの⁉

 ほとんど混乱状態の私だったけれど、もう一度「望乃さん?」と呼ばれて柊さんの部屋に入るしかなくなった。
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