最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
「望乃、同じものを探して買ってあげるから元気出せ」

 怒りを通り越してひたすら落ち込む私に、お父さんが元気づけようとしてくれる。
 そのまま気をそらそうとしているのか話題を変えた。

「それより、他の準備は大丈夫か?」
「たりないものがあれば用意するって美奈都は言っていたけれど……」

 でもたよりすぎるのもね、と心配する二人に私は「大丈夫だよ」と返事をする。

「着替えとか基本的なものはお母さんもチェックしてくれたでしょ? あとは私が個人的に必要なものを入れれば良いだけだったから」

 その個人的に必要なものの中に例のベルトがあったんだけどね……。
 まあ、仕方ないか。

「じゃあ、ベルトは手に入りしだい送ってね」
「ああ」
「もちろんよ」

 しっかりと両親のうなずきを見て、私は気持ちを切りかえた。
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