最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
『だって、お父さんが私の【ウニークス】なんだもの』
「ええ!?」

 なにそれ、初耳なんだけど!?

『まあ、特に話してはいなかったものね。それよりも今は望乃ちゃんのことよ』

 初情報に色々聞きたいことはあるのに、お母さんは話題を元に戻す。

『望乃ちゃんは恋愛面が年ごろじゃないからきっとまだ気づかないだけで、柊くんが【ウニークス】だって可能性は高いと思うわ』
「恋愛面が年ごろじゃないって……」

 確かに恋とかよく分からないけど、なんだかまだまだ子どもって言われてるみたいで複雑な気分。

『まあ、せっかく取り寄せたなら血液パック試してみたら? まったく飲めなければ、吸血衝動は始まってないってことだけはハッキリするから』
「うん、わかった」

 どちらにせよ柊さんのことは私が年ごろにならないとわからないみたいだし、これ以上悩んでも仕方ないかな?


『それより、護衛任務の方はどう?』

 私が気持ちを切りかえていると、お母さんは仕事の話をふってきた。
 いつもの報告かな?

「この間言った通りやっと三人全員と仲良くなれたから護衛任務もしやすくなったよ。学園の方も、問題らしい問題はないかな?」
『そう……』

 大丈夫と言ったのに浮かない感じの声。
 どうしたんだろうと思っていると『言うべきか迷っていたんだけれど』と続けられた。
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