最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
「君たち、こんなところでなにをしているの?」
「常盤様!? え? いえ、その……」

 慌てる女子たちに柊さんは貼り付けた笑みを浮かべて質問を続ける。

「ねぇ、望乃さんを見なかったかな? 杏を見送ったらいつもはすぐに来るのに今日はなかなか来なくて」

 言いながらチラッとこっちの方を見たから、柊さんは私が枝の上にいるのは分かってるみたい。
 それでも知らぬふりをして質問をしてた。

「もし知っているなら教えて欲しいな。頼りにしている護衛なんだ」
「え!? あの、その……」
「み、見つけたらお知らせしますね!」

 戸惑う中、一人の女子が声を上げてこの場を去ろうとする。
 そんな彼女にならって他の子たちも離れて行った。

「そ、そうね。私たちも探してみますわ」
「ホント、どこ行っちゃったんでしょうね?」

 あははうふふと笑いながら去って行くのを見て流石にあきれる。
 私を連れ出したこと、柊さんに知られたくないのは分かるけれど……。
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