最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
「ありがとう、紫苑くん」

 笑顔でほめ言葉を受け取ると、柊さんと杏くんも近づいてきた。
 二人は大丈夫かな? と心配したんだけれど……。

「望乃、お前なんてところから武器出してんだよ!?」
「そうだよ、女の子があんな風に素足をさらすなんて」
「え? ええぇ?」

 怒られて困惑(こんわく)する。
 クロちゃんを取り出すためにスカートをたくし上げたのがいけなかったらしい。

「で、でも、二分丈のレギンスもはいてますし」
「「そういう問題じゃない!」」

 二人の声がそろう。
 しかもその様子を見ていた紫苑くんが私のスカートを引っ張って。

「ののねーちゃん。はしたないから、めーなんだって」
「う……はい」

 紫苑くんにまで(しか)られてしまった。
 紫苑くん、はしたないなんて言葉どこで覚えたんだろう。

 でもとにかく、太ももに固定するのはダメらしい。
 女スパイみたいでカッコイイかなって思ったんだけどなー。
 残念。
 他の携帯方法考えなきゃ。
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