唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています
一章
雪璃(せつ)。今日も、いい?」


普段よりも低い声。

私は、その声を聞くだけで胸の奥がきゅんとなる。


雷雨(らいう)様の部屋の清掃が終わってな……きゃっ!?」


「待てない。そんなのあとでいーよ」


「っ……」


そういって、ベッドに押し倒された。


私の乱れたメイド服を見た雷雨様は、リボンをすかざす外す。私のボタンが一つ、またひとつと、はずされた。


「お前は俺にとって唯一の血だから」


「んっ……」


「普段はクールぶっているくせに、ベッドの上では甘い声を出す雪璃は相変わらず可愛いな」


とろけるような甘い声。


私は今日も堕とされる。妖艶で、何をやらせても完璧で、私を悦ばせるのが得意で。


人間とは比べものにならないくらい、美しきヴァンパイアに。
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