唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています
ーーードサッ。


雷雨(らいう)様。こ、ここ図書室っ……!」


「あれだけ声を出してたくせに気になるのか?」


「吸血も済ませたし、もう帰りましょう」


「夜はこれからだぞ」


「っ……」


性欲魔人。変態。チャラ男……!


昼間まではお寝坊でいつまでも起きないくせに……。
夜には本気出すとか聞いてないし。


ヴァンパイアは侮れない。私が雷雨様に勝てる日はいつ来るの?その日、私は雷雨様が満足するまでイチャイチャした。


数日後、先生から呼び出しを食らって、反省文を書いたのは言うまでもない。

やっぱり、誰か見てたんだ……。どこから見てたかわからないけど、恥ずかしくて死ぬ。


どうか、私と雷雨様のイチャイチャを見ていた人外さんと会いませんように……と、思っていたのも束の間、まさか、その人と近いうちに会うなんて、この時は思いもしなかった。
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