唯一の血である私はご主人様から今日も愛を囁かれています
「神宮くんが手を出したいなら出せばいい。それで、貴方の気が済むのなら。でも、神宮くんは私のことが本当に好きなの?」


「……クソ女っ!」


「いっ……」


メイド服を破られた。ビリビリに破られ、はだけた私は両手で隠した。


「僕のこと、何も知らないくせに!!」


「やめっ……!」


愛すらもない相手から、私は強引にキスをされた。口の中を支配されたと思ったら、唇を強く噛まれた。


「……っ!!」


一気に血の味が口の中に広がった。
苦い。まずい。鉄の味がする。
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