ビターショコラ系幼なじみ彼氏の溺愛
第2章✻*幼なじみ彼女が無防備すぎる件(夏希Side)
「…俺は今、精神力を試されてるのか?」
ちょっと状況を整理したい。
今日は日曜日で学校が休みだった俺は、近くのコンビニで買い物をして先ほど帰って来たばかり。
そしたらなぜか部屋には、無防備な姿でベッドに寄りかかって眠る幼なじみの心春の姿。
なんでこんな状況になっているのか、さっぱりわからん。
スヤスヤと、規則正しい寝息を立て可愛らしい顔を無防備にさらす心春に俺は小さくため息をこぼす。
てか、この前、心春の部屋に招かれた時、ちょっと厳しめに注意したつもりだったんだけど…。
「…全然、わかってねー…」
そんな俺の諦めにも似た呟きは、寝ている心春には届かない。
❥
俺の名前は、斉田夏希。高校2年生。
そして、俺の部屋でスヤスヤ眠っているのは幼なじみで、最近彼女になった峯心春。
俺と同じ高校2年生だ。
心春は俺が物心つく頃には、当たり前のように側にいて。幼稚園、小学校、中学校は校区の関係上同じ。
俺が心春を好きになったのは、果たしていつだっただろうか。あまりにも昔の話で、きっかけというものはピンとこない。
ただ、「心春ちゃんをお嫁さんにするんだ〜」と幼稚園の頃、母親にこっそり話したことは記憶に残っているのでおそらくその時くらいからだと思う。