星が代わりに泣いてくれるから
「だれがこの案件取ってきた?」
「カワイですよ。凄い喜んだまま向こうで一気に酒を煽って今死んでます」
そういってアダチが指を指した先で屍になっているカワイは今にも青い顔をして吐きそうだ。
「すぐに調子に乗るからな」
「まあそういってやらんでください。あいつ最近彼女に振られたんですよ」
カワイはまだ新卒で入って二年目の24歳だった。元々明るい性格をしていたが、彼女ができて性格が非常に丸くなった。まだ付き合って半年とかだったはずだ。アダチとは年が一つ違いだがアダチは高卒入社だからだいぶ先輩になる。
「へえ」
「なんかセックスが独りよがりで痛いみたいなことぼろかすにいわれたみたいで。だからやけくその結果があれです。酒飲んで忘れられるならいいんですけど」