友だちでいたいのに
12.まっすぐな言葉
「だって、あと一年だよ?」
一年なんてあっという間。
来年の今ごろは、あたしも、ユカちゃんも美咲も、受験や就職、卒業後の進路に向かって大あわてになってるだろうし。恭司だって――。
「でもまだ、オレもオマエもどうなるか分かんねーだろ。オレだって浪人するかもしれねーし。未来なんて、誰にも分かんねーんだ。いろいろ心配して距離置こうとしねーで、今はオレのそばにいてくれよ、瑠奈」
「いいの?」
ほんとうに、あたしで?
恭司は、大きくうなずいて。
「あぁ。つーか、オマエじゃないとダメだ」
そのまっすぐな言葉に、あたしは思わずまた涙が出そうになった。
だけど、つい照れてしまって。
「う、うれしいけど……おたがいスウェット同士でキスとかなくない? 全然ロマンチックじゃなかったよね」
髪の毛もボサボサだし。目は泣きはらしてパンパンだし。
こんなことなら、美咲見習ってちゃんと髪の毛ブローしてくればよかった。
ユカちゃんは人気ブランドの乙女系ネグリジェ着てたし。
「今さらシチュエーションにこだわってんじゃねーよ。オマエ、そういうとこうるせーよな」
あきれ顔の恭司に、あたしはムカッときて。
「こだわるよ! だって……はじめてだったんだし」
そんなあたしを見て、恭司はニヤニヤしながら。
「おっ、赤くなってる。カワイイぞ、タコみたいで」
「うっ、うるさいっ!」
おたがい着古したスウェット着て。
あたしはコーラ一気飲みして、ひたすら泣いて、恭司に告白して。
少女マンガみたいなキラキラな恋愛とはほど遠い。
なんともみっともないやりとりだけど。
これが、あたしたちの恋のはじまり。
ずっと友だちだった、あたしと恭司の。
一年なんてあっという間。
来年の今ごろは、あたしも、ユカちゃんも美咲も、受験や就職、卒業後の進路に向かって大あわてになってるだろうし。恭司だって――。
「でもまだ、オレもオマエもどうなるか分かんねーだろ。オレだって浪人するかもしれねーし。未来なんて、誰にも分かんねーんだ。いろいろ心配して距離置こうとしねーで、今はオレのそばにいてくれよ、瑠奈」
「いいの?」
ほんとうに、あたしで?
恭司は、大きくうなずいて。
「あぁ。つーか、オマエじゃないとダメだ」
そのまっすぐな言葉に、あたしは思わずまた涙が出そうになった。
だけど、つい照れてしまって。
「う、うれしいけど……おたがいスウェット同士でキスとかなくない? 全然ロマンチックじゃなかったよね」
髪の毛もボサボサだし。目は泣きはらしてパンパンだし。
こんなことなら、美咲見習ってちゃんと髪の毛ブローしてくればよかった。
ユカちゃんは人気ブランドの乙女系ネグリジェ着てたし。
「今さらシチュエーションにこだわってんじゃねーよ。オマエ、そういうとこうるせーよな」
あきれ顔の恭司に、あたしはムカッときて。
「こだわるよ! だって……はじめてだったんだし」
そんなあたしを見て、恭司はニヤニヤしながら。
「おっ、赤くなってる。カワイイぞ、タコみたいで」
「うっ、うるさいっ!」
おたがい着古したスウェット着て。
あたしはコーラ一気飲みして、ひたすら泣いて、恭司に告白して。
少女マンガみたいなキラキラな恋愛とはほど遠い。
なんともみっともないやりとりだけど。
これが、あたしたちの恋のはじまり。
ずっと友だちだった、あたしと恭司の。