友だちでいたいのに
8.言い訳ばかりの心
「瑠奈、なんでやめたんだよ。絵描くの」
そうたずねられて、あたしはうつむく。
「高校でも、美術部入ると思ってたのに」
「だって、高校に入ってからは前よりも勉強たいへんになったし。それに、あたし、恭司みたいに才能ないし――」
ああ、やだな。なに言い訳してんだろ、あたし。
「オレはオマエの絵好きだったけどな。ほら、よく描いてただろ? ウサギだかネコだかよく分かんねぇイラスト。あれ、よかったぞ。なんかゆるくて」
「そんなふうにほめてもらってもうれしくない……」
もう、あたしのことはほっといてよ。
だけど、恭司は相変わらずあたしのほうを向きながら。
「高校入学してから、オマエちょっと変わったよな。一年のときも、今も同じクラスなのに、中学のときほどオレに近寄らなくなったし。オレから話しかけることのほうが多くね?」
「そりゃ、ユカちゃんや美咲といっしょに過ごしてたほうが楽しいし。そうアンタのことばっかりかまってらんないって!」
すると、恭司はピタッとだまりこんだ。
しまった。
いやな言いかたしちゃった。
つき放すような言葉を投げるつもりなんてなかったのに。
今のあたし、すっごい感じ悪い……。
そうたずねられて、あたしはうつむく。
「高校でも、美術部入ると思ってたのに」
「だって、高校に入ってからは前よりも勉強たいへんになったし。それに、あたし、恭司みたいに才能ないし――」
ああ、やだな。なに言い訳してんだろ、あたし。
「オレはオマエの絵好きだったけどな。ほら、よく描いてただろ? ウサギだかネコだかよく分かんねぇイラスト。あれ、よかったぞ。なんかゆるくて」
「そんなふうにほめてもらってもうれしくない……」
もう、あたしのことはほっといてよ。
だけど、恭司は相変わらずあたしのほうを向きながら。
「高校入学してから、オマエちょっと変わったよな。一年のときも、今も同じクラスなのに、中学のときほどオレに近寄らなくなったし。オレから話しかけることのほうが多くね?」
「そりゃ、ユカちゃんや美咲といっしょに過ごしてたほうが楽しいし。そうアンタのことばっかりかまってらんないって!」
すると、恭司はピタッとだまりこんだ。
しまった。
いやな言いかたしちゃった。
つき放すような言葉を投げるつもりなんてなかったのに。
今のあたし、すっごい感じ悪い……。