17歳の秋、君と過ごした1泊2日。
どこかなぁ。
確かここらへんだったような。
...あ、あった!
わたしはロッカー側の床に落ちていたヘアピンを手のひらで包む。
よし、部屋に戻ろ。
するとひとりの女の子の声が聞こえてきた。
「わたしこの前ね、優くんにキスしよって誘ってみたの」
...え?
唐突に聞こえてきた会話に頭が真っ白になる。
ーーーゴンッ!!
いったぁぁ...。
いきなりすぎる爆弾発言に動揺したわたしは、ロッカーの角に足をぶつけた。
「そしたら優くん、あの微笑みで『今はおあずけね?』って言ったの!」
「きゃー!プレイボーイ宮野 優、さすがだねぇ」
「さすがでしょ?しかもこれには続きがあってね、その時校庭に...」
優くんの話をしながら脱衣所を出る女の子達。
え.....っと。
これはさ、つまり...あー、うん、えっとね。
グルグルしている脳内で必死に考えていると、だんだんと目に涙がたまってくる。
女の子に言った「今はおあずけ」という言葉。
わたしに言った「もう少しだけまってて」という言葉。
言葉は違うけど、意味は同じような気がする。
涙がこぼれそうになったわたしは上を向いた。
やっぱり、優くんの中には何も特別な感情なんてなかったんだ。
優くんにとってわたしはただの隣の席の人、同じ班のメンバー。
それ以上もそれ以下もない。
手を繋いできたのもほっぺにキスをしてきたことも、きっと何かの気まぐれだろう。
そう思いながら、今日のことを考える。
確かここらへんだったような。
...あ、あった!
わたしはロッカー側の床に落ちていたヘアピンを手のひらで包む。
よし、部屋に戻ろ。
するとひとりの女の子の声が聞こえてきた。
「わたしこの前ね、優くんにキスしよって誘ってみたの」
...え?
唐突に聞こえてきた会話に頭が真っ白になる。
ーーーゴンッ!!
いったぁぁ...。
いきなりすぎる爆弾発言に動揺したわたしは、ロッカーの角に足をぶつけた。
「そしたら優くん、あの微笑みで『今はおあずけね?』って言ったの!」
「きゃー!プレイボーイ宮野 優、さすがだねぇ」
「さすがでしょ?しかもこれには続きがあってね、その時校庭に...」
優くんの話をしながら脱衣所を出る女の子達。
え.....っと。
これはさ、つまり...あー、うん、えっとね。
グルグルしている脳内で必死に考えていると、だんだんと目に涙がたまってくる。
女の子に言った「今はおあずけ」という言葉。
わたしに言った「もう少しだけまってて」という言葉。
言葉は違うけど、意味は同じような気がする。
涙がこぼれそうになったわたしは上を向いた。
やっぱり、優くんの中には何も特別な感情なんてなかったんだ。
優くんにとってわたしはただの隣の席の人、同じ班のメンバー。
それ以上もそれ以下もない。
手を繋いできたのもほっぺにキスをしてきたことも、きっと何かの気まぐれだろう。
そう思いながら、今日のことを考える。