10分だけ、時間をちょうだい
幸せそうに笑う友達と、美しい純白のドレスが、どこか憎々しい。笑って祝福すべきことだというのに、沙月の心の中はずっとモヤモヤとしていた。
(何で、私だけ結婚できないの!?ていうか、彼氏すらできてない!!)
結婚をしたくないわけではない。むしろ、沙月はしたいと思っている。子どもだってほしいと思っている。だが、相手がいないのだ。
会社は男女比率は半分ずつのため、出会いがないわけではない。だが、沙月はできれば会社の人とは付き合いたくないと思っている。
数ヶ月前、沙月は会社の同僚のことを好きになっていた。特別かっこいいというわけでも、お金持ちというわけでもない。しかし、沙月が困った時にそっと助けてくれる。その優しさに沙月は惹かれていった。
しかし、その想いは数日もしないうちに砕け散ることとなる。たまたま資料室に忘れ物をした沙月が資料室に入ろうとした時、中からこんな会話が聞こえてきたのだ。
「お前らさ、ぶっちゃけ何で女を見てるの?やっぱ顔?」
そう話しているのは、沙月の好きな同僚だった。彼は同期の男性たちを集めて、人が滅多に来ない資料室でこのような話をしていたのだ。
「顔も重要だけど、やっぱ胸だよな〜」
「わかる!どんなに美人でも胸がないと無理だわ〜」
「俺らの同期の中で一番デカいのって誰?宮本?」
(何で、私だけ結婚できないの!?ていうか、彼氏すらできてない!!)
結婚をしたくないわけではない。むしろ、沙月はしたいと思っている。子どもだってほしいと思っている。だが、相手がいないのだ。
会社は男女比率は半分ずつのため、出会いがないわけではない。だが、沙月はできれば会社の人とは付き合いたくないと思っている。
数ヶ月前、沙月は会社の同僚のことを好きになっていた。特別かっこいいというわけでも、お金持ちというわけでもない。しかし、沙月が困った時にそっと助けてくれる。その優しさに沙月は惹かれていった。
しかし、その想いは数日もしないうちに砕け散ることとなる。たまたま資料室に忘れ物をした沙月が資料室に入ろうとした時、中からこんな会話が聞こえてきたのだ。
「お前らさ、ぶっちゃけ何で女を見てるの?やっぱ顔?」
そう話しているのは、沙月の好きな同僚だった。彼は同期の男性たちを集めて、人が滅多に来ない資料室でこのような話をしていたのだ。
「顔も重要だけど、やっぱ胸だよな〜」
「わかる!どんなに美人でも胸がないと無理だわ〜」
「俺らの同期の中で一番デカいのって誰?宮本?」