クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~
もうすぐクリスマス


小さい頃はクリスマスが大好きだった。



あったかい家の中で、家族団欒ごちそうを食べてわいわい過ごすの。


普段飲むことのない赤や青色のシャンメリーをワイングラスで飲み、ちょっぴりおませな気分。




夜中にサンタさんがプレゼントを届けてくれるって本気で信じてたんだ。


サンタさんに会いたくて、小さな私は布団の中で寝たふり。


だけど、毎年気がつくと朝になってて、枕もとにはプレゼントとメッセージカードが置いてあった。




『優ちゃん、今年も良い子だったね』 って。



私は飛び上がって喜び、

プレゼントの包み紙をビリビリッと勢いよく破り、欲しかったオモチャを手にして目を輝かせた。



クリスマスは、私にとって一番好きな日だったよ。





だけど、それは小さい頃の話。






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