クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~
「おはよう」と同時に、美樹が私の腕を掴んで教室の窓際に連れ込んだ。
美樹の勢いの凄さに、私は引きずられている感じ。
「美樹!?」
「優! 昨日真人君に告白されちゃった!!」
突然の美樹からの嬉しい知らせに、私は思わず両手を口にあてた。
嬉しい!!
めちゃめちゃ嬉しいよ!!
両腕いっぱいに力を入れて私に抱きつく美樹を、私は思いきり抱きしめた。
「よかったね! よかったね!!」
「うん。優が一緒にバイトしてくれたおかげだよ!」
瞳を潤ませた美樹の笑顔が、とても綺麗だった。
ずっと片想いをしていた美樹。
ずっと真人君を目で追っていた美樹。
美樹の瞳は、いろんな真人君を知ってるんだよね。
廊下ですれ違うたび、胸をときめかせてた美樹……
よかったね。
本当によかったね。