クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~
終業式を終えた私を待っているのは冬休み!
それに……大好きな翼君!!
ルンルン気分で学校の門を出ると、
そこには愛しの翼君と真人君が立っていた。
「一緒にバイト行こう」
暗くなった空の下、昨日の時間が戻ったように翼君が白い息を吐きながら言った。
「うん」
美樹と私は満面な笑みで頷いた。
真人君がさり気なく美樹の隣を歩きだし、私の隣には翼君。
真人君が美樹の手を握る瞬間を見ちゃった私は、なんだか自分のことのように嬉しくなった。
そして、
真人君、美樹をよろしくねって思いながら、微笑ましい二人の姿から視線を逸らした。