クセ強執事が嫉妬したら重すぎる溺愛に囲われました。


 薺はいつまでも私を子ども扱いする。
 11歳も年の離れた私なんて薺からしたら子どもなんだろうけど、もう高校生なのに。


「あ、それから今日の放課後は友達と約束あるから」

「友達というのは同じクラスの茉莉花(まりか)さんのことですか?」

「よくわかったじゃない……」


 茉莉花は高校に入ってから仲良くなった子。
 見た目はイマドキの清楚ギャルって感じだけど、中身はものすごくいい子でそのギャップがとても魅力的。


「お嬢様の交友関係を把握するのも執事の務めですから」

「絶対いらないでしょっ。
とにかくそういうわけだから、迎えはいらないわ」

「そういうわけには参りません。迎えに行きます」

「絶対来ないで!教えないからね!!」


 薺にだけはバレるわけにはいかないのよ。
 なんたって私は今日――、

 人生初の合コンに行くんだから!!

 彼氏が欲しい!って茉莉花に相談してみたら、同中の友達誘って合コンしてくれることになった。

 私はこの合コンで素敵な人と出会って、普通の恋をするの。そして彼氏を作るんだ。


 執事に恋したって不毛なだけなんだから――……。


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