完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
4章:部長の秘密に巻き込まれ始めました

 聞いてみると部長の自宅は駅前にあるマンションだったみたいで、兄は私に部長を送り届けるように指示した。
 言われなくても送るつもりだったといえば、やっぱりね、と兄は笑う。

 部長と二人で深夜の道を歩く。
 変な感じだ。たった数時間前まで尊敬できる上司で、完全無欠な人だと思ってた。

 だけど意外すぎる秘密があって。
 不思議と少しだけ距離は近づいた気がする。

「送ってもらってすまない。普通は逆だ」
「あんなフラフラなところ見せられたら心配で一人で帰すなんてできませんよ。それに兄は病院から動けないから、私は兄の代打です」

 私が言うと、部長は頷いた。

 着いたマンションは35階建て。下から見上げると、思ったより大きい。
 このマンションができたとき、最低でも億を超えると話題になり、一体どんな人が住むのかと思ってたけど部長なら納得。
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