完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
ちょっと待って。よく考えてみれば、歓迎会の時はまだ私に興味持ってなかったよね?
だって、私だけにアレルギー出ないって知ったのは歓迎会の帰りのはず……。
「あの……」
そっと自分の手に彼の手が重なる。
驚いてその手を跳ね除けようとしたとき、彼が口を開いた。
「芽衣も俺のこと、好きになってくれないかな……」
「も、って……大河さんも別に私のことなんて好きじゃないじゃないですか。ただ、アレルギーが出ない相手が珍しいだけですよね」
大河さんは驚いた顔をする。
それから苦笑して首を横にふった。
「芽衣は俺をなんだと思ってるんだ? いくらアレルギーがでなくても、好きでもない女性と一緒になんて暮らせないさ。ましてや結婚しようとなんてしない」
「……ん?」