完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
7章:予想外のデート
『す、好きっていつから……? どうして?』
『説明してもいいけど、あまり聞かれたくない内容も含んでるからね。聞いたら責任取って結婚してもらうよ』
『じゃあ聞きません』
翌朝、私は昨夜の会話を思い出して泣きそうになっていた。
あんなの聞けるはずないじゃない!
でもそれから不思議とまっすぐ目が合わせられなくなった。これは決して好きとかじゃない。相手の気持ちには応えられないと思うからこそ。
だから私はとにかく仕事だけに打ち込むことに決めた。
考えてみれば串本フーズをはじめとする食品関係は私が好きな分野。営業でも食品系企業を担当していたこともある。実は全くの門外漢でもなかったのだ。
平日はひたすら仕事して、遅く帰ると食事を作って待っていてくれる大河さん。しかもそのどれもがおいしい。
さらに大河さんだって部長がやるべき以上の仕事をしてるのに感心してしまう。
少しずつ、確実に一緒にいる時間が日常になっていった。
あれから好きだと迫られることもない。もちろん身体の関係を求められることもなかった。私は大河さんがいる日常に安心感を持ち始めていた。