完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
知らない事実を知って色々驚いた。だけど、私だってわかってきてた。
いつだって大河さんは仕事で厳しくも優しい。
プライベートではただただ甘くて、好きだと伝え続けてくれて。怒ることもなければ、無理なこともしない。
そんな大河さんを、私はすっかり信頼してて。好きになりたいって思い始めてる。
そのせいか最近、変な夢を見る。
夢はいつだって、大河さんと抱き合う直前、私が嫌なことを思い出して気持ち悪くなるというもの。
どうしても悪い想像をしてしまう。私はいつまで変われないんだろう。
***
仕事を早く済ませて買い物をして帰った。
大河さんもこのところ忙しくしてるから、今日は私が食事を作ろうと思ったのだ。
「おかえりなさい」
キッチンで帰ってきた彼を迎える。彼は目じりのしわを深めた。
「ただいま。いいな、それ。もう一回言って」
「言いません。そういえばお薬ってちゃんともらってます? 減ったままですよ」
「あぁ、それか。実は、芽衣と住みだしてすごく体調がいいんだ。最近は薬がなくても、女性アレルギーが出ない」
私は目を見開く。
「本当ですか⁉︎」
「あぁ」
これで薬がなくても過ごせるようになれば、もっと体調も良くなる。安心した。
「よかったぁ……」
ショック療法みたいなもので、私と住んで女性慣れしたのかもしれない。
――女性慣れ、か。
そう気づいて、急に不安になる。つい口が開いた。
「じゃあ、もう相手は私じゃなくても大丈夫なんじゃないですか?」
いつだって大河さんは仕事で厳しくも優しい。
プライベートではただただ甘くて、好きだと伝え続けてくれて。怒ることもなければ、無理なこともしない。
そんな大河さんを、私はすっかり信頼してて。好きになりたいって思い始めてる。
そのせいか最近、変な夢を見る。
夢はいつだって、大河さんと抱き合う直前、私が嫌なことを思い出して気持ち悪くなるというもの。
どうしても悪い想像をしてしまう。私はいつまで変われないんだろう。
***
仕事を早く済ませて買い物をして帰った。
大河さんもこのところ忙しくしてるから、今日は私が食事を作ろうと思ったのだ。
「おかえりなさい」
キッチンで帰ってきた彼を迎える。彼は目じりのしわを深めた。
「ただいま。いいな、それ。もう一回言って」
「言いません。そういえばお薬ってちゃんともらってます? 減ったままですよ」
「あぁ、それか。実は、芽衣と住みだしてすごく体調がいいんだ。最近は薬がなくても、女性アレルギーが出ない」
私は目を見開く。
「本当ですか⁉︎」
「あぁ」
これで薬がなくても過ごせるようになれば、もっと体調も良くなる。安心した。
「よかったぁ……」
ショック療法みたいなもので、私と住んで女性慣れしたのかもしれない。
――女性慣れ、か。
そう気づいて、急に不安になる。つい口が開いた。
「じゃあ、もう相手は私じゃなくても大丈夫なんじゃないですか?」