完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
 スッと大河さんの顔が暗くなる。
 眉を寄せ、悲しそうで……今まで見たことのない顔だと思った。

「それ、本気で言ってる? 俺はアレルギーが治ったって、芽衣以外好きにならない。芽衣以外にキスしたいとも、抱きたいとも思わない。さすがにその発言は傷つく」
「……すみません」

 変なことを言ってしまった。でも、言わずにいられなかった。
 先のことが、未来が、不安で怖かった。

「俺は芽衣が好き。信じられないなら、何度でも言うよ。俺は芽衣を愛してる」

 大河さんがそうやって何度も言うから。彼の気持ちは嫌になるほどわかってる。
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