完全無欠な財閥御曹司の秘密は、私だけに××!
「だってそうだろ? 芽衣は自分の怖さもあるくせに俺の心配を先にしてる」
「そんなことーー」
「ある。大丈夫、俺は傷つかない。もし傷つけられても芽衣なら平気。俺は昔より随分強くなったんだ」
「なんの話ですか」
大河さんは苦笑して、私の顎をもつ。
そっと唇が触れた。いつの間にか唇になじんだキス。
額が合わさり、挑発するように微笑まれる。
「ほら、こうしてキスもできるだろ? 君も俺も平気だ」
私の手に大河さんが指を差し込み、掴んだ。
「手もつなげる。気持ち悪いか?」
慌てて首を横に振る。手を掴み返すなり大河さんは額をまたくっつける。
「ダメならいつでも止めていい。いけるところまでいってみよう? 俺は結構我慢強いみたいだから大丈夫だよ」
「も、もし、できなかったら?」
「いいんだって。だめでもともとだ。してみてもいい、と芽衣が思ってくれたことが大事だから」
彼は優しく目を細めた。