キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】

嫉妬と、旅行

初めて匠真と過ごしたあの結婚式の日は、とてもドキドキした。
でも、朝目覚めたら横に匠真がいて、とっても幸せだった。

結婚式の翌日、匠真は病院からの呼び出しで出かけてしまった。

でも、好きな人が隣にいる幸せ。
好きな人と迎える朝が、こんなにも幸せだってこと。

匠真が、初めて教えてくれた。

この幸せが、ずっと続いていきますようにーー。



姉の結婚式から1ヶ月が過ぎた。
梅雨も明け、青い空には真っ赤な太陽が照り付ける7月。

院内はエアコンが効いているけれど、私には少し肌寒い。

ブラウスの上から紺色のカーディガンを羽織り、今日も診察介助についていた。


「矢田。これ、ちょっと書いておいて」

「あ、はい。わかりました。2週間以内で大丈夫ですか?」

「あぁ。締め切りまでに間に合えば」


そう言いながら、外来から出て行ってしまった匠真。

相変わらず、仕事中は愛想が悪い。
せめて私にだけでも普通に話してくれたらいいのに。と思うけれど、付き合っていることがバレたら怖い。

でも、そんな匠真の振舞にももうすっかり慣れてしまった。


「矢田さん、相変わらず五十嵐にこき使われてるね」


私と匠真のやり取りを聞いていて、口を挟んできたのは大貫先生だ。
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