キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
そう言ってくれた母に、思い切り抱きついた。
こんな状況でも、母はいつだって私のことを信用してくれる。
私が弱気になっている場合ではない。
『頑張るから』と、母の背中に呟いた。
それからしばらくして、両親と一緒に病棟へ上がった。
病室は、今回も個室。
1人だと色々考えてしまうこともあるかもしれないけれど、闘病生活はゆっくり静かに過ごしたい。
「葵、なにか必要なものあったらすぐ連絡してね」
「うん。ありがとう。お父さんも……わざわざありがとう」
「……あぁ。無理はするなよ」
ぽんっと私の肩に触れた父の表情も、いつもより暗い。
母のように口には出さないけれど、きっと心配してくれているのだと思う。
「それじゃあね。葵、今日は帰るわね」
私の手をぎゅっと握ってから、両親は病室を出て行った。
1人になり、真っ白な病室の天井を見つめる。
あぁ……やっぱりダメだったか。
『ただの関節痛』と言われることを期待していたけれど、あっけなく崩れた。
しかも、腰椎に転移しているなんて……まさかの結果だ。
腰椎に関しては痛みも感じなかったのに。
やっぱり、私には普通の生活は許されないんだ。
なんて残酷な人生なの……。
こんな状況でも、母はいつだって私のことを信用してくれる。
私が弱気になっている場合ではない。
『頑張るから』と、母の背中に呟いた。
それからしばらくして、両親と一緒に病棟へ上がった。
病室は、今回も個室。
1人だと色々考えてしまうこともあるかもしれないけれど、闘病生活はゆっくり静かに過ごしたい。
「葵、なにか必要なものあったらすぐ連絡してね」
「うん。ありがとう。お父さんも……わざわざありがとう」
「……あぁ。無理はするなよ」
ぽんっと私の肩に触れた父の表情も、いつもより暗い。
母のように口には出さないけれど、きっと心配してくれているのだと思う。
「それじゃあね。葵、今日は帰るわね」
私の手をぎゅっと握ってから、両親は病室を出て行った。
1人になり、真っ白な病室の天井を見つめる。
あぁ……やっぱりダメだったか。
『ただの関節痛』と言われることを期待していたけれど、あっけなく崩れた。
しかも、腰椎に転移しているなんて……まさかの結果だ。
腰椎に関しては痛みも感じなかったのに。
やっぱり、私には普通の生活は許されないんだ。
なんて残酷な人生なの……。