キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
私が今目をむけるところは、明るい未来。
そして、今ある小さな幸せだ。
「泣かせてごめんね?」
「……俺、この後カンファなんだけど」
「えっ……嘘でしょ。泣いたの、バレない?」
そっと、匠真の瞼に触れる。
匠真はその手を取ると、今度は私の唇に優しくキスをした。
あぁ……。私、幸せ。
匠真の彼女になれて、本当によかった。
そして今の夢は――匠真のお嫁さんになること。
夢を叶えるために今できることは、治療を頑張ることだ。
「匠真。カンファの前に、点滴交換してね」
「あぁ。もちろん」
にっこり笑って嬉しそうな表情を見せた匠真は、手際よく点滴を交換してくれた。
それが終ると「時間だし、行くわ」と言って、早足で病室を出て行く。
……よかった。匠真に笑顔が戻って。
私が見たいのは、匠真の泣き顔なんかじゃない。
笑った顔だ。
そのことを、忘れてはいけない。
「よし。頑張るか」
みんな、未来に私がいることを信じてくれている。
だから、私も信じる。
みんなを。自分の未来を。
もう、泣いたりしない。
強くなって、病気にだって打ち勝ってみせる。
10月の秋空に、そう強く誓う。
そして予想外の出来事が起こったのは、その後すぐのことだった――。
そして、今ある小さな幸せだ。
「泣かせてごめんね?」
「……俺、この後カンファなんだけど」
「えっ……嘘でしょ。泣いたの、バレない?」
そっと、匠真の瞼に触れる。
匠真はその手を取ると、今度は私の唇に優しくキスをした。
あぁ……。私、幸せ。
匠真の彼女になれて、本当によかった。
そして今の夢は――匠真のお嫁さんになること。
夢を叶えるために今できることは、治療を頑張ることだ。
「匠真。カンファの前に、点滴交換してね」
「あぁ。もちろん」
にっこり笑って嬉しそうな表情を見せた匠真は、手際よく点滴を交換してくれた。
それが終ると「時間だし、行くわ」と言って、早足で病室を出て行く。
……よかった。匠真に笑顔が戻って。
私が見たいのは、匠真の泣き顔なんかじゃない。
笑った顔だ。
そのことを、忘れてはいけない。
「よし。頑張るか」
みんな、未来に私がいることを信じてくれている。
だから、私も信じる。
みんなを。自分の未来を。
もう、泣いたりしない。
強くなって、病気にだって打ち勝ってみせる。
10月の秋空に、そう強く誓う。
そして予想外の出来事が起こったのは、その後すぐのことだった――。