キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
「五十嵐先生、大貫さん、お世話になりました」
2人の方へ向き合い、深々と頭を下げる。
これからもまだまだお世話になると思うけれど、入院中もとってもお世話になった。
特に大貫さん。彼女には何度も愚痴を言って、話を聞いてもらっていたから。
担当ナースが大貫さんで、本当によかったと思う。
「今後も無理しないで」
そう言いながら、大貫さんは私のことを抱きしめてくれた。
彼女のぬくもりに鼻の奥がツンと痛くなったけれど、両親も五十嵐先生もいる。だから、今は泣かない。
ちょうどそのとき、ナースステーションから大きな声で大貫さんを呼ぶ声が聞こえた。
「大貫さーん! ちょっと来て!!」
「はい。行きます!」
一瞬でキリっとした表情に変わった大貫さんは、手を振りながら私から離れて行く。
大貫さんがナースステーションに戻ってから、五十嵐先生に荷物を預けていることに気が付いた。
「荷物、すみません。五十嵐先生も、長い間ありがとうございました」
荷物を受け取ろうと、手を差し出したとき。
「矢田さんのご両親に、お伝えしておきたいことが」
その言葉に、私は動きを止める。
なに? もしかして、よくないこと?
私にだけには、言えないような……。
例えば。今後の私の生きていられる期間、とか?
2人の方へ向き合い、深々と頭を下げる。
これからもまだまだお世話になると思うけれど、入院中もとってもお世話になった。
特に大貫さん。彼女には何度も愚痴を言って、話を聞いてもらっていたから。
担当ナースが大貫さんで、本当によかったと思う。
「今後も無理しないで」
そう言いながら、大貫さんは私のことを抱きしめてくれた。
彼女のぬくもりに鼻の奥がツンと痛くなったけれど、両親も五十嵐先生もいる。だから、今は泣かない。
ちょうどそのとき、ナースステーションから大きな声で大貫さんを呼ぶ声が聞こえた。
「大貫さーん! ちょっと来て!!」
「はい。行きます!」
一瞬でキリっとした表情に変わった大貫さんは、手を振りながら私から離れて行く。
大貫さんがナースステーションに戻ってから、五十嵐先生に荷物を預けていることに気が付いた。
「荷物、すみません。五十嵐先生も、長い間ありがとうございました」
荷物を受け取ろうと、手を差し出したとき。
「矢田さんのご両親に、お伝えしておきたいことが」
その言葉に、私は動きを止める。
なに? もしかして、よくないこと?
私にだけには、言えないような……。
例えば。今後の私の生きていられる期間、とか?