キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
『はい。大丈夫です』
と、メッセージを送信して、そーっと洗面所の方を覗いてみる。
多分、大丈夫……じゃないかも、
覗いてみた感じ、まだメイクの途中っぽかったけど。まぁ……いいか。
母に気付かれないようにリビングのドアを閉め、スマホ片手にホットミルクを口にしていると「ピンポーン」と玄関チャイムが鳴った。
「あら、ちょっと葵! 出てくれる?」
「うん。多分、彼だよ」
慌てふためく母の横を通り過ぎ、玄関のドアを開けた。
そこに立っていたのは、白衣姿でもなくスクラブ姿でもない、五十嵐先生の姿。
オーバーサイズのグレーのパーカーに、紺色のジーンズといった、軽装で現れた彼。
結婚のあいさつに来たわけではないからスーツ姿ではなくて当然だけれど、ちょっと期待していた自分がいる。
「お……おはようございます」
「おはよう葵。今日は、メイクしてるんだな」
そい言いながら、ポンポンと私の頭に手を乗せる彼。
……嬉しい。
気が付いてくれたんだ。
ニット帽を被っているし、このメイクでは不自然かと心配していたけれど、まずは気付いてくれたことにキュンとする。
「あらー! いらっしゃい」
「おはようございます。ご無沙汰しております」
腰を深く折ってあいさつをしている五十嵐先生。
母と会うのは、退院の日以来だ。
と、メッセージを送信して、そーっと洗面所の方を覗いてみる。
多分、大丈夫……じゃないかも、
覗いてみた感じ、まだメイクの途中っぽかったけど。まぁ……いいか。
母に気付かれないようにリビングのドアを閉め、スマホ片手にホットミルクを口にしていると「ピンポーン」と玄関チャイムが鳴った。
「あら、ちょっと葵! 出てくれる?」
「うん。多分、彼だよ」
慌てふためく母の横を通り過ぎ、玄関のドアを開けた。
そこに立っていたのは、白衣姿でもなくスクラブ姿でもない、五十嵐先生の姿。
オーバーサイズのグレーのパーカーに、紺色のジーンズといった、軽装で現れた彼。
結婚のあいさつに来たわけではないからスーツ姿ではなくて当然だけれど、ちょっと期待していた自分がいる。
「お……おはようございます」
「おはよう葵。今日は、メイクしてるんだな」
そい言いながら、ポンポンと私の頭に手を乗せる彼。
……嬉しい。
気が付いてくれたんだ。
ニット帽を被っているし、このメイクでは不自然かと心配していたけれど、まずは気付いてくれたことにキュンとする。
「あらー! いらっしゃい」
「おはようございます。ご無沙汰しております」
腰を深く折ってあいさつをしている五十嵐先生。
母と会うのは、退院の日以来だ。