キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
「……ごめんなさいーー」
『やっぱり私、五十嵐先生のこと苦手です』と、思わず口をついて言ってしまいそうになり、慌てて飲み込んだ。
危なかった。
さずがにこんなこと言ったら、ほかの科へ異動させられる。
せっかく外科のことが色々わかって楽しくなってきたというのに、そんなことになったら大変だ。
五十嵐先生の反応が気になって横目で彼のことを見てみると、私の言葉は耳には届いてなかったようで安堵する。
「そういえば、今度の歓迎会、矢田さんも参加するのか?」
「えっ、まぁ……その予定ですけど」
いきなり話を振られたかと思うと、今週末に予定されている歓迎会のことだった。
当科では、新任の先生が来られる度に歓迎会を開催している。
今や恒例行事とも言えるこの歓迎会。今年も開催するようで、ドクターたちが計画してくれている。
私たちのような事務員にも声を掛けてくれていて、都合が合えばいつも参加させてもらっていた。
でも、今年は五十嵐先生への歓迎会だよね?
行くの、やめようかな……。
「こういうの、苦手そうなのにな」
「苦手っていえば苦手です。あまりいい思い出もないし……」
「思い出?」
また余計なことを言ってしまったと、後悔。
私の言った『いい思い出はない』ということが気になったのか、その部分だけオウム返しされてしまった。
『やっぱり私、五十嵐先生のこと苦手です』と、思わず口をついて言ってしまいそうになり、慌てて飲み込んだ。
危なかった。
さずがにこんなこと言ったら、ほかの科へ異動させられる。
せっかく外科のことが色々わかって楽しくなってきたというのに、そんなことになったら大変だ。
五十嵐先生の反応が気になって横目で彼のことを見てみると、私の言葉は耳には届いてなかったようで安堵する。
「そういえば、今度の歓迎会、矢田さんも参加するのか?」
「えっ、まぁ……その予定ですけど」
いきなり話を振られたかと思うと、今週末に予定されている歓迎会のことだった。
当科では、新任の先生が来られる度に歓迎会を開催している。
今や恒例行事とも言えるこの歓迎会。今年も開催するようで、ドクターたちが計画してくれている。
私たちのような事務員にも声を掛けてくれていて、都合が合えばいつも参加させてもらっていた。
でも、今年は五十嵐先生への歓迎会だよね?
行くの、やめようかな……。
「こういうの、苦手そうなのにな」
「苦手っていえば苦手です。あまりいい思い出もないし……」
「思い出?」
また余計なことを言ってしまったと、後悔。
私の言った『いい思い出はない』ということが気になったのか、その部分だけオウム返しされてしまった。