キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
外はもう暗くなっていて、院内も静かだ。
早足で救急外来近くにある出入口を出ると、街灯に照らされて黒光りしている外国車が目に留まった。車内からこちらに向かって手を挙げている人影が見え、ゆっくりと近付いていく。
五十嵐先生の姿を感知できたところで、助手席側の窓が開いた。
「お疲れ」
「どうも。お疲れ様です」
「行こうか。乗って」
促され、助手席側のドアを開けてから車に乗り込む。
外観だけでなく車内もきれいな外国車に、妙に緊張してしまう。
「なに食べたい?」
「そうですね……。和食がいいかも」
「おぉ、和食か。いいな」
よかった、賛成してくれて。
初めての食事だし、高級洋食店とか言われたらどうしようかと思ったけれど大丈夫そう。
病気になって食欲も落ちたことには変わりないけれど、胃もたれしそうな食事は避けるようにしている。
「美味しいうどん屋さん、ありませんかね?」
「どうかなぁ。俺の知ってる和食レストランに、うどんあったかもしれない。そこ行ってみる?」
「はい。じゃあ、そこでお願いします」
行き先が決定すると慣れた手付きでナビを設定し、ゆっくり車を発進させた五十嵐先生。
なんだか、嬉しい。
やっと実現した、彼との食事。
早足で救急外来近くにある出入口を出ると、街灯に照らされて黒光りしている外国車が目に留まった。車内からこちらに向かって手を挙げている人影が見え、ゆっくりと近付いていく。
五十嵐先生の姿を感知できたところで、助手席側の窓が開いた。
「お疲れ」
「どうも。お疲れ様です」
「行こうか。乗って」
促され、助手席側のドアを開けてから車に乗り込む。
外観だけでなく車内もきれいな外国車に、妙に緊張してしまう。
「なに食べたい?」
「そうですね……。和食がいいかも」
「おぉ、和食か。いいな」
よかった、賛成してくれて。
初めての食事だし、高級洋食店とか言われたらどうしようかと思ったけれど大丈夫そう。
病気になって食欲も落ちたことには変わりないけれど、胃もたれしそうな食事は避けるようにしている。
「美味しいうどん屋さん、ありませんかね?」
「どうかなぁ。俺の知ってる和食レストランに、うどんあったかもしれない。そこ行ってみる?」
「はい。じゃあ、そこでお願いします」
行き先が決定すると慣れた手付きでナビを設定し、ゆっくり車を発進させた五十嵐先生。
なんだか、嬉しい。
やっと実現した、彼との食事。