キミと過ごした、光輝く270日間のキセキ【2.19おまけ追加・完結】
「いいの? 本当に俺も参列して」


五十嵐先生はお茶を口にしながら、私の顔を見てそう言った。

そう。姉は、彼にも結婚式の招待状を準備していたから。


先日、実家に1通の招待状が届いたのだ。

家族に招待状を出す必要はなかったはずだと不思議に思いつつも、宛先は実家の住所で間違いない。
見てみると、五十嵐先生の分だった。

その日の夜に姉に連絡を入れると『渡しておいて欲しい』とのこと。

翌日彼に招待状を渡すと、案の定驚いていたけれど。
「せっかくだしな」と、出席しますと返信を出したのだが、まだ心配してたのか。


「姉が五十嵐先生宛にって招待状出してましたから、大丈夫ですよ」

「そうか。じゃあ、参列させていただくよ」

「姉も喜びます」

「結婚式か。楽しみだな」


そう言ったところで、さっき注文した食事が運ばれてきた。

湯気が立ち昇っている牛煮込みうどんは、とても美味しそうだ。


「すごい。美味しそう!」

「お腹減ったな。食べようか」

「はい。いただきます」


両手を合わせてから割り箸を割って、熱々の牛煮込みうどんを口へと運んだ。

濃厚な出汁で柔らかく煮込んである牛肉は、一瞬でとろけるようになくなってしまう。


「美味しい! お肉が一瞬で消えました」

「ははっ。それはよかった。俺のアジフライも食べてみる?」
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