愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
優多さんは今年二十九歳。五十嵐さんは二十七歳。
見るからに姉さん女房感がひしひしと伝わってきて、私と北斗さんは顔を見合わせてふふっと笑みをこぼした。
以前、彼女が〝消防士が好み〟と言ったのは、北斗さんではなく五十嵐さんを思い浮かべてのことだったそうで。
北斗さんに想いを寄せているんじゃないかと勝手な詮索をしてしまい、反省中だ。
「ごめんごめん。でも俺、優多がすごい頑張ってたのを見てたから、こうしてオープンできて感無量っていうか。夜遅くまで書類仕事してたでしょ? 日中は真誉さんと一緒に歩き回って、物件を探してたらしいし」
五十嵐さんの言葉に、優多さんが苦虫をかみ潰したような顔をする。
あれはたぶん、照れているんだ。彼女、真っ向から褒められるのが苦手だから。
「亮一くんって本当に素直よね……。おばさん、ついていけない」
「おばさんって、なに言ってるの? 優多もまだまだかわいい女の子でしょ?」
女性を通り越して、女の子扱いするなんて。五十嵐さんって結構な強者だ。
あ、優多さん、照れてる。もしかして嬉しい?
『綺麗』ならこれまで男性から山ほど言われただろうけれど、かわいいと言われるのは新鮮なのかも。
見るからに姉さん女房感がひしひしと伝わってきて、私と北斗さんは顔を見合わせてふふっと笑みをこぼした。
以前、彼女が〝消防士が好み〟と言ったのは、北斗さんではなく五十嵐さんを思い浮かべてのことだったそうで。
北斗さんに想いを寄せているんじゃないかと勝手な詮索をしてしまい、反省中だ。
「ごめんごめん。でも俺、優多がすごい頑張ってたのを見てたから、こうしてオープンできて感無量っていうか。夜遅くまで書類仕事してたでしょ? 日中は真誉さんと一緒に歩き回って、物件を探してたらしいし」
五十嵐さんの言葉に、優多さんが苦虫をかみ潰したような顔をする。
あれはたぶん、照れているんだ。彼女、真っ向から褒められるのが苦手だから。
「亮一くんって本当に素直よね……。おばさん、ついていけない」
「おばさんって、なに言ってるの? 優多もまだまだかわいい女の子でしょ?」
女性を通り越して、女の子扱いするなんて。五十嵐さんって結構な強者だ。
あ、優多さん、照れてる。もしかして嬉しい?
『綺麗』ならこれまで男性から山ほど言われただろうけれど、かわいいと言われるのは新鮮なのかも。