愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
「うっわー、これ真誉さんが作ったんですか!? 栄養にいい食材ばっかりだし、見た目も綺麗だし、最高じゃないですか!」

五十嵐さんは秋の新メニューをとても気に入ってくれた様子。

北斗さんも「うん。すごくおいしい」と柔らかな笑顔をくれる。

「隊長って、家で毎日こんなにおいしいご飯を作ってもらってるんですね。そりゃあ、あのスピードで壁を登れるわけだ」

どうやらふたりは仲良く上階のジムを利用していた様子。

ボルダリングでどちらが早く壁を登れるか競争してきたという。

「お前は筋肉をつけすぎなんだよ。体が重い分、動きが鈍るのは当然だろう」

「それを言わないでくださいよー、この筋肉が俺のアイデンティティなんですから」

「まあ、適材適所だ。その筋力が救助の現場で役立つときがくる」

五十嵐さんは「ありがとうございます!」と満面の笑みを浮かべる。

本当に北斗さんを尊敬しているんだなあ……。

私まで誇らしい気持ちになる。

「それにしても、こんなに素敵な彼女さんがいて隊長は幸せですね。俺も料理上手な彼女、欲しいなー」

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