愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
きゅっと唇を引き結ぶ。
自分に絆されてはいけない、そう念を押されたようで切ない気持ちになる。
もしかしたら気づいているのかもしれない。私が北斗さんに、恋にも似た憧れを抱いていると。
優しくて正義感の強い彼が大好きだ。
好きがどんどん膨らんでいって、この気持ちが身を滅ぼすとわかっていても止められない。
でも、私じゃありのままの彼を受け止めきれないから、押し殺すしかない。
彼の言葉に頷くと、心がずんと闇の底に沈んだ気がした。