愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
家族ができたら、子どもが生まれたら、そんな先を見据えると、やりがいばかり追いかけてもいられない。

でも――。

仕事に誇りを持つ北斗さんを、格好いいと思ってしまう。

消防官という仕事を忌まわしく思いながらも、誇り高き彼らに魅力を感じている自分がいる。

隊員たちを率いる精悍な横顔を、オレンジ色の救助服に身を包む頼もしいうしろ姿を――。

結局私は、どうあがいても北斗さんが好きなんだわ……。

彼以上に素敵だと思える男性に巡り合える気がしなくて、どこかもの悲しい気持ちを抱えたまま時間が過ぎていった。




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