敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
「わ、私は」
反論しようとしたら素早く唇を重ねられた。目を閉じる間もなく彼の整った顔がすぐそばにある。ゆっくりと唇が離れ、隼人さんが口角を上げた。
余裕たっぷりに微笑まれ、反射的に視線を逸らす。顔に手を添わされているせいで、今度は隠れられない。
「可愛いな、未希は」
耳たぶにキスをされ、愛おしげに囁かれる。羞恥心で体が一気に熱くなった。
「いいです。そういうの、いらないです!」
甘い言葉なんて囁かれたことない。木下さんと付き合っていたときにも経験がない事態に、顔から火が出そうだ。
「からかわないでください」
打って変わって今度は弱々しく告げた。情けない。隼人さんの仕草や言葉ひとつにいちいち反応して翻弄される。
「からかっていない」
居たたまれなさを感じていると、隼人さんは急に真面目な顔で言った。額を重ねられ、彼の瞳が私を捉える。
「本気で思っている。可愛くて真っすぐで、いつも一生懸命な未希は俺の自慢の妻なんだ」
お世辞とか茶化すとか、そう受け取るのが失礼なほど、怖いくらい真剣な面持ちに息が止まる。
なんだか泣きそうだ。
誤魔化すように瞬きをすると、瞼に口づけが落とされる。じっと隼人さんを見つめたら、そっと唇を重ねられ、私は目を閉じた。
反論しようとしたら素早く唇を重ねられた。目を閉じる間もなく彼の整った顔がすぐそばにある。ゆっくりと唇が離れ、隼人さんが口角を上げた。
余裕たっぷりに微笑まれ、反射的に視線を逸らす。顔に手を添わされているせいで、今度は隠れられない。
「可愛いな、未希は」
耳たぶにキスをされ、愛おしげに囁かれる。羞恥心で体が一気に熱くなった。
「いいです。そういうの、いらないです!」
甘い言葉なんて囁かれたことない。木下さんと付き合っていたときにも経験がない事態に、顔から火が出そうだ。
「からかわないでください」
打って変わって今度は弱々しく告げた。情けない。隼人さんの仕草や言葉ひとつにいちいち反応して翻弄される。
「からかっていない」
居たたまれなさを感じていると、隼人さんは急に真面目な顔で言った。額を重ねられ、彼の瞳が私を捉える。
「本気で思っている。可愛くて真っすぐで、いつも一生懸命な未希は俺の自慢の妻なんだ」
お世辞とか茶化すとか、そう受け取るのが失礼なほど、怖いくらい真剣な面持ちに息が止まる。
なんだか泣きそうだ。
誤魔化すように瞬きをすると、瞼に口づけが落とされる。じっと隼人さんを見つめたら、そっと唇を重ねられ、私は目を閉じた。