敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
「どうされました?」
「未希があまりにも綺麗で見惚れていた」
不安になって問いかけると、ストレートな言葉が返ってきて咄嗟に反応に困った。すると隼人さんは笑みを浮かべ、私のベールに軽く触れる。
「誰かと人生を共に歩みたいと思えるなんて未希と出会うまでは考えたこともなかった。未希が俺を変えてくれたんだ。こんな可愛い花嫁と結婚できる俺は、世界一の幸せ者だよ」
「そ、それは私のセリフです!」
隼人さんと出会って、私は変わった。変われたの。誰かに深入りするのがずっと怖かった。期待しないように、傷つかないようにと自分を守ってきた。
でも隼人さんを好きになって自分よりも相手の幸せを願う気持ちを知った。そのためならなんだってできる。それは隼人さんが私を大事にしてくれるからだ。
「これからもずっとそばにいてください」
そんなふうに自分の思いを素直に口に出せるようになった。伝えられる相手がいる。
「もちろん。未希が嫌だと言ってももう離さない。未希は未希まま俺のそばにいてくれたらいいんだ」
泣くのにはまだ早い。扉の向こうからオルガンの音色が聞こえ、私は隼人さんの腕にそっと手を添えた。そろそろ時間だ。
優しい笑みを浮かべる彼を見て、私も微笑む。迷ったり、落ち込んだりしてもこうやって隼人さんが隣にいてくれたら全部乗り越えていける。
ゆっくりと扉が開き、私たちは前を向いた。隼人さんと歩いていく未来に胸を高鳴らせながら私は今、幸せの一歩を踏み出した。
Fin
「未希があまりにも綺麗で見惚れていた」
不安になって問いかけると、ストレートな言葉が返ってきて咄嗟に反応に困った。すると隼人さんは笑みを浮かべ、私のベールに軽く触れる。
「誰かと人生を共に歩みたいと思えるなんて未希と出会うまでは考えたこともなかった。未希が俺を変えてくれたんだ。こんな可愛い花嫁と結婚できる俺は、世界一の幸せ者だよ」
「そ、それは私のセリフです!」
隼人さんと出会って、私は変わった。変われたの。誰かに深入りするのがずっと怖かった。期待しないように、傷つかないようにと自分を守ってきた。
でも隼人さんを好きになって自分よりも相手の幸せを願う気持ちを知った。そのためならなんだってできる。それは隼人さんが私を大事にしてくれるからだ。
「これからもずっとそばにいてください」
そんなふうに自分の思いを素直に口に出せるようになった。伝えられる相手がいる。
「もちろん。未希が嫌だと言ってももう離さない。未希は未希まま俺のそばにいてくれたらいいんだ」
泣くのにはまだ早い。扉の向こうからオルガンの音色が聞こえ、私は隼人さんの腕にそっと手を添えた。そろそろ時間だ。
優しい笑みを浮かべる彼を見て、私も微笑む。迷ったり、落ち込んだりしてもこうやって隼人さんが隣にいてくれたら全部乗り越えていける。
ゆっくりと扉が開き、私たちは前を向いた。隼人さんと歩いていく未来に胸を高鳴らせながら私は今、幸せの一歩を踏み出した。
Fin