敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
今日は大学のときの友人と晩ご飯を一緒に食べる約束をしていて、少し気持ちがソワソワしていた。
久々に会うので、自然と格好に気合いが入り、会社のロッカールームで着替えてメイクを直す。
さりげないドレープが可愛いベージュのニットワンピースにブラウンのブーツを合わせた。淡いパールが円く並んだイヤリングをアクセントにつけて、会社の外に出る。
建物の中から外へ出たときの寒暖差は相変わらずすごい。辺りが薄暗くなっている午後六時、相手の姿はまだ確認できない。
今から会う友人とは定期的に連絡を取り合ってはいたものの、彼女は大学を卒業後、地元に戻って就職したのでおよそ二年ぶりの再会になる。
仕事の関係でこちらに来ていると二日前に連絡があり、待ち合わせ場所に悩んだ結果、シャッツィのオフィスビルまで来てくれることになった。
綾美、スーツかな? 大学の頃からすごくお洒落だったよね。会うの、楽しみだな。
心を弾ませ、辺りをきょろきょろ見回す。すると見覚えのある高級車が会社の駐車場から出てきて、すぐ近くで不自然に止まった。
そちらに視線を送っていると、運転席の窓が開き、中の人物が顔を出す。乗っていたのは社長で、ばちりと音がしそうなほどの勢いで視線が交わった。なんとなく彼に呼ばれた気がして、私は気づけば足早に車に近づいていた。
「お疲れさまです」
「お疲れ。最初、誰だかわからなかった」
律儀に頭を下げて挨拶をしたら、やや驚いた表情で返される。
そこまで普段の自分とかけ離れているのかと疑問に思ったが、家事代行サービスのときはシンプルな制服とエプロンに合わせ、メイクも髪も極力地味にまとめていた。ついでにコンタクトではなく眼鏡にしているので、たしかに印象は今とはけっこう違うかもしれない。
久々に会うので、自然と格好に気合いが入り、会社のロッカールームで着替えてメイクを直す。
さりげないドレープが可愛いベージュのニットワンピースにブラウンのブーツを合わせた。淡いパールが円く並んだイヤリングをアクセントにつけて、会社の外に出る。
建物の中から外へ出たときの寒暖差は相変わらずすごい。辺りが薄暗くなっている午後六時、相手の姿はまだ確認できない。
今から会う友人とは定期的に連絡を取り合ってはいたものの、彼女は大学を卒業後、地元に戻って就職したのでおよそ二年ぶりの再会になる。
仕事の関係でこちらに来ていると二日前に連絡があり、待ち合わせ場所に悩んだ結果、シャッツィのオフィスビルまで来てくれることになった。
綾美、スーツかな? 大学の頃からすごくお洒落だったよね。会うの、楽しみだな。
心を弾ませ、辺りをきょろきょろ見回す。すると見覚えのある高級車が会社の駐車場から出てきて、すぐ近くで不自然に止まった。
そちらに視線を送っていると、運転席の窓が開き、中の人物が顔を出す。乗っていたのは社長で、ばちりと音がしそうなほどの勢いで視線が交わった。なんとなく彼に呼ばれた気がして、私は気づけば足早に車に近づいていた。
「お疲れさまです」
「お疲れ。最初、誰だかわからなかった」
律儀に頭を下げて挨拶をしたら、やや驚いた表情で返される。
そこまで普段の自分とかけ離れているのかと疑問に思ったが、家事代行サービスのときはシンプルな制服とエプロンに合わせ、メイクも髪も極力地味にまとめていた。ついでにコンタクトではなく眼鏡にしているので、たしかに印象は今とはけっこう違うかもしれない。