敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
『未希の家族思いなところや、仕事に対する姿勢に惹かれたんだ』
さらりと告げられた言葉に赤面する。けれど彼のおかげで、私は下手に嘘をつかなくてよくなったのは助かった。
続けてご両親からの質問や彼の印象なども素直に答えられた。
『隼人さん、すごく優しい方です。自分と環境や立場が違う相手のことも思いやれて、そういうところを私は社長としてもひとりの男性としても尊敬しています』
私の回答に、ご両親はなぜか目を見張り、美奈子さんは泣きそうな表情で微笑んだ。なにかまずいことを言っただろうかと思ったが、話題はあっさり他に移っていく。
入籍日にこだわりがないなら六曜を意識した方がいい 、から始まり、結婚式はいつにするのか、新年度はなにかと慌ただしいから気候的に五月などどうか、会場はどこにするのなどなど。
急に隼人さんとの結婚が急に現実味を帯びてきてたじろいでしまう。
隼人さんにフォローされつつなんとか挨拶を無事に終え、ホッとして帰ろうとしたら美奈子さんに来週末は空いているかと尋ねられたのだ。
『仕事だ』
端的に答えた隼人さんに、美奈子さんは唇を尖らせる。
『隼人の都合は聞いていないわよ。私は未希さんに聞いているの』
『えっ!?』
まさかの隼人さん抜きで会うことになり、断りきれず今日は美奈子さんと待ち合わせをして出かけている。
「それにしても、未希さんが小松紅実さんの姪御さんだなんて驚いたわ。私、紅実さんの本を何冊も持っているのよ!」
「ありがとうございます。伯母にも伝えておきます」
挨拶のときにいろいろ話していると、なんと美奈子さんが伯母を知っていて、さらにはファンだという事実が判明した。
さらりと告げられた言葉に赤面する。けれど彼のおかげで、私は下手に嘘をつかなくてよくなったのは助かった。
続けてご両親からの質問や彼の印象なども素直に答えられた。
『隼人さん、すごく優しい方です。自分と環境や立場が違う相手のことも思いやれて、そういうところを私は社長としてもひとりの男性としても尊敬しています』
私の回答に、ご両親はなぜか目を見張り、美奈子さんは泣きそうな表情で微笑んだ。なにかまずいことを言っただろうかと思ったが、話題はあっさり他に移っていく。
入籍日にこだわりがないなら六曜を意識した方がいい 、から始まり、結婚式はいつにするのか、新年度はなにかと慌ただしいから気候的に五月などどうか、会場はどこにするのなどなど。
急に隼人さんとの結婚が急に現実味を帯びてきてたじろいでしまう。
隼人さんにフォローされつつなんとか挨拶を無事に終え、ホッとして帰ろうとしたら美奈子さんに来週末は空いているかと尋ねられたのだ。
『仕事だ』
端的に答えた隼人さんに、美奈子さんは唇を尖らせる。
『隼人の都合は聞いていないわよ。私は未希さんに聞いているの』
『えっ!?』
まさかの隼人さん抜きで会うことになり、断りきれず今日は美奈子さんと待ち合わせをして出かけている。
「それにしても、未希さんが小松紅実さんの姪御さんだなんて驚いたわ。私、紅実さんの本を何冊も持っているのよ!」
「ありがとうございます。伯母にも伝えておきます」
挨拶のときにいろいろ話していると、なんと美奈子さんが伯母を知っていて、さらにはファンだという事実が判明した。