千歳の時を越えたハル様へ、今日もあなたを愛しています。




さっそく今も彼女たちは昨日までにはない顔をしているから、ハル様の存在がどれほど潤いを与えているかが分かった。



「悪いんだけどハル君。それが終わったら次はこっちに運んで欲しい荷物があってね、手伝ってもらえる?」


「わかりました」


「ハルさん、あとでシーツの畳み方を教えるわ」


「ありがとうございます」


「ハルくーーん!!おーい、あれえ?洗い場を頼みたかったんだけどなあ…」


「残念。ハル君ならもう予約満員だよ」


「あちゃー…、遅かったか」



誠実な人柄、クールそうに見えて爽やかで案外気さくなところ。


私がお客様のお出迎えや清掃を終えて戻った頃にはもう、従業員内で一躍有名となってしまっていた。


華月苑で働く従業員の制服は、基本は男女共に作務衣。

女性はエンジ色、男性はネイビー色。



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