千歳の時を越えたハル様へ、今日もあなたを愛しています。
そこまで頭を抱えられるとは…。
おじいさんの興味本位で聞かれただけなのだと思っていたが、実はこれがいちばん大切なことだとすぐに知る。
「ぬおお……盲点だった、てっきり勘違いしておったわい…、なら定春!今すぐにも女を探せい!」
「…は?」
「おまえと深い関係になれる女だ!はよせんか定春!!」
「いや、はよせんかと言われても…、まったく意味がわからない…」
定春と呼ばれて会話を続けているハル様もハル様だけれど…。
それより内容がどんどん明後日の方向に進んでいる気がしてならない。
ツクモさんからいちばん遠い類いの話だと思っていたし、どうしてそこまでツクモさんが焦っているのか。
「つまり俺がもとの身体に戻るには……、異性が必要ということですか」
冷静さを取り戻したツクモさん。
「そのとおり」と言って、ちょうどお湯の沸いたポットからすでに最中が入っている器へと注いだ。