千歳の時を越えたハル様へ、今日もあなたを愛しています。
「もう…、ずっと起きていたの…?」
「ごめん。可愛かったから、つい」
肌寒さを隠すみたく、布団がかけられてしまう。
出ようとしていた私の意思を尊重してくれないと。
「パンとご飯、どっちがいい?」
「そう…だな。今日はパンにしようかな」
「スクランブルエッグと目玉焼き、どっちにする?」
「すくらんぶるえっぐ…、ああ、あの卵をぐちゃぐちゃにするやつか」
そう。
ぐちゃぐちゃにするやつ。
できればもっと別の覚え方をしてほしいのだけれど、さすが約150年前に生まれたひと。
「わ…っ、朝ごはんっ」
「…まだいいよ。もう少しゆっくりしたい」
今日はスクランブルエッグがいいみたい。
簡単なほうで助かった。
バターと生クリームを忘れず、火加減だけには気をつけなくちゃ。
この感じだと今日はパン5枚は食べそうだ。
「じゃあ…、一咲と、つぼみは…?」
「…ずいぶん意地悪なことを言う」
「ん…っ」
ぷくっと頬を膨らませた私をキスで黙らせて、声以上の愛が与えられた。
くすくす、笑いあう。