相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
告白と愛慕
嶺音を組み敷く、奏弟。

真っ暗な寝室。
大きな窓から漏れる月明かりと、テーブルランプの淡い光の中。

奏弟が、嶺音の身体を堪能するように愛撫する。
嶺音の甘い声が、奏弟の劣情を更に煽る。

「ネオちゃん、手ぇ繋ご?」
「ん…/////」

指を絡めて繋ぎ、身体も繋がる。

「ん…」
「んんっ…はぁ…」

「ん…っ…全部…入っ、たよ……」
「は…ぁ…」

「…………ネオちゃん、キス…」
「ん━━━━ん…っふ…」

奏弟はいつもこの瞬間、とても幸せな気持ちになる。
嶺音と、心も身体も繋がっているから。

目頭が熱くなって、嶺音への愛おしさが増す。

好きで、
好きで、
好きで、
好きすぎて━━━━━━━

小学二年生の春。
初めて逢ったあの日。

あの日から既に、嶺音と結婚すると決めていた。





あの日から━━━━━━

『こんにちは!
突然すみません。
隣に引っ越してきた、岩谷と申します!』

母親と共に隣の中岡家に挨拶に行った、奏弟。

『はーい!
初めまして!
中岡です!
わざわざ、ありがとうございます!
すみません、今父と母は出掛けてて……
帰ってきたら、伝えておきますね!』

そこで出てきたのが、当時高校二年生の嶺音だった。

『……//////』
(わ…/////綺麗…//////)
奏弟は、一気に心を奪われた。

小学二年生の奏弟から見れば、高校二年の嶺音は大人の女性そのものだった。

綺麗でカッコ良くて。

奏弟は、嶺音から目が離せなくなった。

“ネオちゃん、ネオちゃん!”と、ことある毎に用事を作って、隣の嶺音に会いに行く日々。
毎日、毎日…嶺音の部屋に通っていた。

友人がゲームや、アニメ等に夢中になる中、奏弟は“嶺音”一筋だった。

正直、簡単に手に入ると思っていた。

何でも器用にできる、奏弟。
勉強も、スポーツも特に努力しなくても出来ていた。
男子・女子分け隔てなく、囲まれていた奏弟。
いつも、輪の中心にいる奏弟。

そんな自分だ。
嶺音も、当然のように好きになってくれると。

嶺音の前ではいい子を演じ、状況に合わせて甘えてみたり、しっかりとしてみたり……


しかし嶺音は、なかなか奏弟を“男として”見てくれなかった。

『カナは、可愛い弟!』

嶺音の口癖。
そう。
嶺音は、奏弟を“弟として”しか見なかったのだ。
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